20年の経験を紐解き、組織全体の力を底上げする
「なんでだろう」を考え抜く。その好奇心が原動力。
――どんな仕事をされていますか?
リサーチャーとして20年以上、メーカーや外食産業など幅広い業界の調査に携わってきました。長年、プレイヤーとして自ら調査設計やレポート作成を行ってきましたが、今年度からはスペシャリスト職に就き、役割が大きく変わりました。
現在は自分が前面に出て案件を動かすよりも、若手メンバーのアウトプットのクオリティが上がるよう監修したり、ナレッジを伝えたりする「監督」のようなポジションを担っています。お客様対応の時間を意図的に抑え、社内に働きかける役割の配分を増やしているところです。
――そもそもリサーチャーを志したきっかけは何でしたか?
実は大学4年生の冬まで福祉の道を志しており、リサーチャーになろうとは全く考えていませんでした。
しかし直前になって「やっぱり違うな」と思い立ち、急遽就職活動を始めたんです。その時、自分が何をしている時が一番楽しいかを深掘りした結果、「なんでだろう?」と物事の背景や理由を考えることだと気づきました。それを仕事にできるのは何かを探す中で、リサーチャーという職業に出会いました。
「これなら楽しく仕事ができるのではないか」と思ったのが、この道に進んだ最初のきっかけです。
――長年リサーチを続けてきて、面白さはどのようなところに感じますか?
やはり一番は、「なんでだろう?」と考えて、その答えが分かった時に好奇心が満たされることです。若い頃は、自分が関わったものが世に出たり、お客様に感謝されたりすることに喜びを感じていました。
しかし、出産を経て時短勤務になり、時間が限られる中で「案件を最後まで自分でやりきれない」と不完全燃焼に悩んだ時期がありました。
そんな時に自分の中に残ったモチベーションが、「一部の工程しか関われなくても、データから『なんでだろう』と考えること自体がやっぱり楽しい」という思いでした。
時間が限られていても自分の好奇心を満たすことができる。それが今の私のコアな原動力になっています。

プレイヤーとしての「感覚」を言語化し、組織力を高める挑戦。
――現在、特に印象に残っている壁や、挑戦していることはありますか?
まさに今、スペシャリストとしての新しい役割の中で、大きな壁にぶつかっている真っ最中です。
プレイヤーとして20年やってきたので、目の前の案件やお客様に対して「こうすればいい」と、過去の経験によって蓄えられたストックから感覚的に判断することはすんなりできてしまいます。しかしスペシャリストとしては、そうした「目の前の案件」から「自分が所属する部署や組織全体」へと、自身の視座を高く引き上げる必要があります。
その視座を持った上で、「自分が感覚的にできてしまうことを、他のメンバーもできるように普遍的な言葉にして伝える」というのが本当に難しいんです。
「なんでそう思うんですか?」と聞かれた時に、「なんとなく」では、再現性がなく誰も育ちません。みんながうまく動いていくために自分が伝えられることは何か。自分がどう考え、どう判断したのかを一つひとつ言葉にし、自分の中の暗黙知を言語化するために、試行錯誤しながら今もこの壁に挑み続けています。
――仕事をするうえで大切にしている軸は何ですか?
「求められるものを出す」「仕事を前に進める」「クオリティを上げる」ということを最優先にし、主観的な感情に振り回されないようにすることです。仕事ですから、失敗して落ち込んだり、プレッシャーを感じたりすることもあります。
しかし、「今気にすべきは自分の感情ではなく、この仕事を成功させ、お客様に満足していただいたり、組織をより良くしたりすることだ」と自分に喝を入れ、感情を脇に置いて目の前の仕事に向き合うようにしています。
それが結局、一番仕事がしやすく、立ち直りも早い方法だと長年の経験から学びました。
――今後、将来的にやっていきたいことやビジョンはありますか?
実は、昔から「将来こうなりたい」といった明確なビジョンをあまり持ってこなかったタイプなんです。その時自分がやっていて楽しいと思えることと、周りから求められることをひたすらやってきた結果、気づけば20年経っていたという感覚です。
特に最近はインサイト産業自体が大きく変化しており、先を見通すのが難しい時代になっています。それに加えて自身のライフステージや体力の変化もあります。だからこそ、その変化の中で、自分が提供できるもの、かつ求められるものをしっかりと見極めてやっていく。その積み重ねによって、また新たに可能性が広がっていくと思っています。

合理的でフェアなカルチャーが、一人ひとりの働き方を支える。
――様々な経験を積まれてきた中で、QOならではの良さは何だと思いますか?
一つは、会社の経営判断や方針が非常に合理的で、納得感を持って働けるところです。例えば、リサーチの枠を超えた事業拡大や自社のリブランディングなど、今の時代に何が必要かを冷静に見極め、柔軟に形を変えていくといった、しっかりとビジネスとして経営していくという姿勢に共感しています。
もう一つは、リサーチを手掛ける会社だからこそ、多様な業界のお客様と関われる点です。私は好奇心をベースに働いているので、一つのブランドや業界に特化すると飽きてしまう懸念がありました。QOには常に様々な業界の案件があり、「好奇心の種」が尽きないことが長く続けられている理由です。
――時短勤務を長く続けられていますが、働きやすさはいかがですか?
QOのカルチャーはとても「フェア」だと感じています。私は子どもが生まれてから10年間時短勤務をしていますが、それによって責任ある役割から遠ざかったり、過度な配慮で成長の機会を奪われたりすることもありません。周囲も温かく受け入れてくれ、「できる限りのことを精一杯やり、時間の制約でできない部分は人に任せる」という働き方を尊重してくれます。 その上で、限られた時間の中で出した成果を正当に評価してくれる。時短勤務の私をスペシャリスト職に引き上げてくれたことからも、そのフェアな社風を実感しています。
――最後に、求職者へのメッセージをお願いします。
QOは、多様な業界のお客様と関わることができ、常に新しい発見がある会社です。
一つの事業に縛られず、様々な視点から物事を考えたい人には、飽きのこない面白い環境だと思います。
また、単純な労働時間の長さが評価に繋がるような会社ではありません。子どもが小学3年生を終えるまで時短勤務ができるなど制度が手厚く、それぞれのライフステージに合わせた働き方をしながら、フェアに評価してもらえる環境が整っています。
リサーチという仕事に少しでも面白さを感じる方は、ぜひ安心して飛び込んできてほしいですね。