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世の中を正しく知り、生活者の次の一歩を動かす

2026/05/31
K.T.
リサーチャー職
2021年に新卒で入社。入社以来シンクタンク系の社会調査案件をメインに担当。QOの研究機関「Social Issue Lab/SIL(シル)」にも参画している。 趣味はライブ遠征や海外旅行。近々フィンランドにオーロラを見に行きたいと考えている。

社会に何を発信すべきか問い続け、自らの手で紐解く。

 

――どんな仕事をされていますか?

現在はマーケティングリサーチ組織から独立した「ソーシャルリサーチ部」に所属し、大きく分けて2つの仕事を担当しています。

一つは、長年続いているシンクタンクや財団の社会調査です。QOが担当している調査の中には、40年前のデータと比較するものも珍しくありません。当時の調査手法を正しく理解し、時系列での変化を正確に捉えられるようにデータを整えていく。これは「調査のプロ」として、過去からのバトンを未来へ繋ぐ非常に責任の重い仕事だと感じています。

もう一つが、QOの研究機関「Social Issue Lab/SIL(シル)」での活動です。こちらはお客様からの依頼を待つのではなく、「今、社会に何を発信する必要があるか」を考え、自分たちでテーマを立てるところから始まります。例えばタイムリーな社会課題などをテーマに据え、自社でWEB調査を実施したり、専門家の方に話を伺ったり、時には当事者の方に直接インタビューをしたりしながら、社会を知るきっかけを世の中に届けることを目指しています。

実は、入社時の配属でたまたま社会調査を担当するチームになったのが今のキャリアの始まりです。 マーケティングリサーチ案件が、新商品の開発や売上アップといった「企業の特定の目的」のために行われるのに対し、社会調査は、世の中の今の姿を、「ただ正しく映し出すこと」そのものが目的です。飾らない現実を数字で捉えるこの仕事は、私にはとても合っていると感じています。

 

――就職活動の中で、QOやリサーチの仕事に惹かれたポイントは何でしたか?

もともと数字を扱うことや、物事の背景や原因など「なぜ?」を考えることが好きなタイプでした。大学では経済学部でゲーム理論などを専攻し、企業の戦略や社会の動きがどう数字に表れ、どのようなメカニズムで動いているのかを学んでいました。主観ではなく客観的なデータに基づいて世の中を読み解いていく過程に、何よりの面白さを感じていたんです。

就職活動時も「データで世の中を読み解くことが好き」という軸は変わらず、「自分の関心があること、面白いと思えることしかしたくない」と考えていました。リサーチは、その時代の空気感やトレンドが色濃く反映される世界。そうした移り変わりの激しい「世の中の動き」を、根拠となる数字を使って紐解いていくリサーチの仕事なら、自分の好奇心を満たしながら働けるのではと感じました。

最終的にQOを選んだ決め手は、面接を通じて感じた「人」の魅力です。一人の学生に対しても誠実に向き合ってくれる姿勢を見て、「ここにはきっと、人に関心を持ち、大切にする良い人が集まっているはずだ」と感じました。6年目を迎えた今でも、その直感は間違っていなかったと日々実感しています。

 

データを「自分ゴト化」できる形にし、人の行動を後押しする。

 ――仕事のやりがいを感じるのは、どのような時ですか?

一番は、自分が携わったものが「形」になり、世の中へ放たれた時です。

特に印象に残っているのは、平和意識の調査を基にNPOの方々と開催した「へいわのつくりかた展」という展示イベントです。リサーチの結果をレポートにまとめるのみで終わらせるのではなく、受け取った人がどうすれば「自分ゴト化」できるかを考え、来場者が自分ゴトとして捉えられるよう「平和タイプ診断」などの体験型コンテンツに落とし込みました。

さらに、「そこからどう一歩を踏み出すか」という具体的なアクションのおすすめまで提示したんです。会場で、目の前の来場者がデータに触れ、真剣に自分なりの平和について考えている姿を見た時、「私の仕事はこうやって誰かの一歩を動かすきっかけになっているんだ」と、胸が熱くなりました。

データの向こう側には必ず「人」がいる。その存在を肌で感じ、自分の仕事が社会の一部として機能していると実感できることが、自身の原動力にもなっています。

 

――仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?

 「いち生活者としての感覚を忘れない」ことです。


 私自身は社会課題の専門家ではありません。だからこそ、等身大の生活者の立場で物事を考えることを心がけています。
例えば防災のようなテーマでも、「やらなきゃいけないと分かっているけれど、現実的には難しい」という生活者のリアルな戸惑いや本音があるはずです。

専門家の視点だとどうしても先を行く正論になってしまいがちですが、あえて「いち生活者」としてのフラットな目線に立つことで、受け取った人が「自分にもできるかもしれない」と行動を起こしやすくなると思っています。

理想論や綺麗事で終わらせるのではなく、現実に根ざした次の一歩に繋げられるようなアウトプットを常に意識しています。

 

結果の提示だけでは、社会は変わらない。リサーチの枠を超える挑戦。

 

――入社後、特に印象に残っている壁や、それを乗り越えた経験はありますか?

 研究機関「SIL」での活動そのものが、常に壁との戦いです。

SILでは、案件開始時に「今、社会に何を発信する必要があるか」を自分たちでゼロから考えます。私たちは調査のプロですが、社会課題の専門家ではありません。
当事者の視点を欠いたまま浅い企画を立ててしまうと、最終的なアウトプットも浅いものになってしまいます。

さらに大きな壁は、リリースする際に「どうすれば受け取った人が自分ゴト化できるか」を考えることです。
以前、震災関連のテーマを扱った際、調査から課題は浮き彫りになったものの、「じゃあ具体的にどうすればいいのか」というアクションの提案まで踏み込めず、非常に歯痒い思いをしました。

人の関心や行動を変えることは、結果を提示するだけでは難しいと思っていて、それを乗り越えるため、認知症など社会課題の当事者に直接インタビューを行ったり、NPOや有識者など外部の専門家と積極的に協業したりするようになりました。自分たちのリサーチのノウハウに加えて、専門家の知見をお借りすることで、先ほどお話しした「へいわのつくりかた展」のように、受け取った人が自分ゴト化し、具体的なアクションを起こすきっかけが作れるように、日々チャレンジを続けています。

  

――QOならではの良さは、どのようなところにありますか?

 手を挙げれば、たとえそれが今の自分にとって背伸びした挑戦であっても、温かく迎えて後押ししてくれる風土があることです。

私自身、SILへの参加は社内公募がきっかけでした。「専門外の分野だけど挑戦したい」という私の意志を、組織は快く受け入れてくれました。また、プランナーが主導する、トレンド分析の連載企画である「生活者見立て通信」という取り組みにも、リサーチャーの枠を超えて参加させてもらっています。

 QOには、職種や年次に関わらず「良いものを作ろう」「新しい視点を取り入れよう」というオープンな空気があります。挑戦に伴う不安があっても、周囲には必ず助けてくれる仲間がいる。だからこそ、安心して「今の自分より少し高い壁」に挑み続けることができるのだと感じています。

 

 

支えられた日々を恩返しへ。誰もが「頼れるパートナー」を目指して。

――今後の目標を教えてください。

 入社してからの5年間、私は本当に多くの先輩や仲間に助けられながら成長してきました。SILでの活動も、現業での難しい判断も、常に誰かのサポートがあったからこそ完遂できたと思っています。

 だからこそ、これからの目標は、これまでいただいた恩を組織や仲間に「返していくターン」に入ることです。今までは周りを頼ることが多かった私ですが、これからは自分が誰かに頼られる存在になりたい。調査のスキルはもちろん、お客様から「ちょっと相談してみよう」と気楽に声をかけてもらえるような、頼れるパートナーを目指したいと考えています。

  

――最後に、求職者へのメッセージをお願いします。

 就職活動中は、つい自分を型にはめて「向いている・向いていない」で可能性を絞ってしまいがちです。でも、最初から完璧に自分を定義する必要はないと思っています。

少しでも「面白そう」「なぜだろう?」と心が動く瞬間があるなら、その直感を信じて飛び込んでみてください。QOは、その「やりたい」という純粋なエネルギーを大切にし、受け止めてくれる場所です。みなさんと切磋琢磨できる日を楽しみにしています!